実習等で生体を利用する場合の考え方

 鹿児島大学では、動物の生体を利用する実習を受講する学生は、3Rs及び5Fsの考え方を取り入れた国内の法規・ガイドライン並びに「鹿児島大学における動物実験に関する規則」に則り、学長の責任により動物実験を実施するための教育訓練を必ず受講しています。この教育訓練には3Rs及び 5Fsなどの動物福祉に関する内容を含みます。さらに、生体を利用する実習を実施する本学部附属施設である「総合動物実験施設」は、動物福祉を推進する国際的な第三者認証機関である「AAALACインターナショナル」から完全認証を受けています。本学部は、生体利用における国際水準の動物福祉を遂行することにより、適切な動物倫理観を有し、動物福祉を理解しながら業務を行うことができる獣医師を養成しています。
 本学部では、「獣医学教育モデル・コア・カリキュラム」の準拠において、実習の項目が現状では動物実験を代替する手段に置き換えられず、生体を用いなければ教育効果が得られないような内容に対応するために、実習等で生体を利用する場合の考え方として下記の方針を定めています。

  1. 生体機能を教育する必要がある内容に限定して、生体を利用した実習を実施すること。
  2. 生体の安楽死については最小限にすること。

動物福祉及び動物倫理等を修得する授業科目

 本学部学生には下記の共通教育科目及び学部専門科目を通じて、産業動物、展示動物、伴侶動物、実験動物における動物福祉及び動物倫理等を修得するための教育を実施しています。

  1. 共通教育科目
    • 生命倫理学(1年次・必修・1単位)
      概要:動物福祉、動物福祉と社会、伴侶動物の福祉と対策、動物の扱いに関する合意形成
  2. 専門教育科目
    • 実験動物学A(3年次・必修・1単位)
      概要:動物実験の意義、倫理と関連法律
    • 実験動物学B(3年次・必修・1単位)
      概要:動物実験のデザインと成績の評価
    • 実験動物機能学実習(3年次・必修・1単位)
      概要:動物実験の倫理
    • 獣医倫理学(4年次・必修・1単位)
      概要:生命倫理学、保護法規、日本の獣医関連法規と獣医倫理の基本原則、獣医師・動物実験・伴侶動物・産業動物・補助犬・災害時・野生動物・展示動物・動物介在療法・医薬品使用等に関する獣医倫理
    • 獣医法規(3年次・必修・1単位)
      概要:獣医事関係法規の体系と行政組織、獣医師法、環境行政関連法規、動物愛護管理法
    • 動物福祉学(3年次・必修・1単位)
      概要:概念、生命倫理との関係と歴史的背景、OIE動物福祉ガイドライン、欧米での取組み、日本での実状と今後の対応(産業動物・伴侶動物・実験動物)