牛・山羊診療科

本院には、大動物診療センター（写真1）があります。大動物診療センターには、診療室、レントゲン・手術室、CT室、MRI室、入院室を備えており、様々な検査や治療を行っています。我々は、獣医学部学生（5年後期～6年前期）に基礎的な教育を行うとともに、臨床研修獣医師に実践的な教育を行いながら、牛・山羊の診療に従事しています。

大動物診療室

大動物診療室（写真2）では、主に診察を行っています。
手術室（写真3）では手術を行いますが、手術室には、高出力のX線発生装置（写真4）があります。通常のX線発生装置では線量不足の大型動物でも撮影が可能です。

CT撮影装置

さらに、動物病院内にはCT撮影装置（写真5）があります。架台の耐荷重量が1,000kgあり、さらにガントリー直径が85cmあるため、大型動物の全身の撮影が可能です。1例として子牛の肋骨骨折の画像です（写真6-1,6-2）。レントゲンでは判別が難しい病変が確認でき、的確な手術が可能です（写真7）。

MRI撮影装置

病院内にはMRI撮影装置（写真8）があり、100kg程度までの動物であれば、中枢神経などの軟部組織の検査が可能です。また、牛入院室（写真9、個室4部屋あり）も備えており、往診のみならず入院による治療も可能です。

往診用の設備

その他、往診用の設備として、外科診療車（写真10-1、10-2）および内科診療車（写真11-1、11-2）があります。外科診療車は現地において外科手術を行うための車両で、パワーゲートを展開することにより車内で手術が可能です。内科診療車は様々な検査機械を搭載して現地での診療を行うことができ、自動血球計算機、内視鏡、超音波検査器およびX線撮影装置が搭載可能です。

生産獣医療

さらに生産獣医療として繁殖検診（写真12-1）による卵巣・子宮疾患の治療ならびに乳牛、黒毛和種生産牛および子牛に対する代謝プロファイルテスト（写真12-2）を実施しており、BCS、血液生化学およびビタミンなどの測定結果に基づき、栄養改善による疾病防除、生産性向上にも取り組んでいます。