病院長挨拶

地域に安心の動物医療を 藤木誠

鹿児島大学共同獣医学部では、『地域貢献』と『国際化』というキーワードを、自らに課して活動を行っています。鹿児島大学共同獣医学部附属動物病院も例外ではなく、地域の皆様に開かれた動物病院、また獣医師として国際的に活躍できる人材の育成を基本目標としています。

 獣医療を通じて地域貢献

当院は、クライアントの皆様と地域獣医師の先生方から信頼される獣医療を提供できるよう努めております。当院は、二次診療施設として地域社会のニーズに応えるとともに、必要に応じた高度獣医療を提供する施設として医療体制や設備の充実を継続していくことが重要な責務と考えています。また、牛を中心とした産業動物、さらに馬の診療施設を有しており、他の獣医系大学の附属動物病院と比較してユニークな点として挙げられます。今後も、犬や猫などの伴侶動物のみならず、牛や馬などの大動物の診療に関しても、地域の皆様と連携しながら地域に貢献していきます。

 教育病院としての役割

当院は、鹿児島大学共同獣医学部附属の教育病院としての機能も求められており、未来の獣医療を担う獣医師を育成する責務を負っています。これまで国際的に通用する獣医学教育は我が国にはありませんでしたが、本学部では、国際的にも即戦力として活躍できる獣医師の育成を行うために、令和元年に欧州の獣医学教育機関協会(EAEVE)による認証を取得しました。これらの整備により、地域貢献を図りつつ、より充実した臨床獣医学に関する学部学生の教育が行えるようになり、今後、国際的にも活躍できる獣医師が育っていくと考えています。また、卒業後または生涯にわたる研修のために臨床獣医師の研修施設としてもさらなる充実を目指していきたいと考えます。

当院では、クライアントの皆様と十分な信頼関係を築いた上で、信頼していただける獣医療を提供することを念頭に、診療技術の向上を図れるよう心がけております。クライアントの皆様、地域の臨床獣医師の先生方には、今後ともご理解、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

令和2年4月

 

特徴と歴史

  1. 地域の中核の動物病院としての獣医療サービス
  2. 教育病院としての獣医師の教育(獣医学部の学生の学部教育、獣医師の卒後教育)
  3. 特定の病気を対象にした臨床試験の実施と新たな治療法の開発

 

附属動物病院の歴史

昭和16年8月 家畜病院設置(鹿児島高等農林学校獣医学科)
昭和24年4月 新制鹿児島大学発足。農学部附属家畜病院へ改組
平成17年4月 国立大学法人鹿児島大学農学部附属動物病院(改称)
平成19年4 診療科の新設
平成20年4 家畜人工授精所の開設
平成21年4 磁気共鳴断層撮影装置(MRI)の導入
平成24年4 共同獣医学部附属動物病院(名称変更)
平成29年5月 新病院開院
鹿児島大学
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山口大学 共同獣医学部
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